2010年3月30日火曜日

コンビニ加盟店ユニオンが県労働委員会へ『救済申請』!



コンビニ加盟店ユニオン:県労委に救済申請 セブン-イレブンが交渉に応じず /岡山

全国約230店のコンビニ店主でつくるコンビニ加盟店ユニオン(池原匠美執行委員長)は24日、セブン-イレブン・ジャパン(東京都)が団体交渉の申し入れに応じないとして県労働委員会に不当労働行為救済を申し立てた。

 ユニオンによると、昨秋に話し合いの場や団体交渉を計3回、同社に要求したが、加盟店主と労使関係にないことを理由に拒否されたという。ユニオン側は加盟店主が同社の経営戦略に従う必要があるほか、営業時間や品ぞろえを自由に決められない点を挙げ、店主の労働者性を主張。ユニオンが加盟する連合岡山は「名ばかり経営者だ」としている。

 現状では同社と加盟店主が個別に協議しているが、情報量や資金面で差があり対等ではないといい、池原執行委員長は「組合と会社の話し合いの場がほしい」と訴えた。同社広報は「契約では会社と加盟店は対等であり、団体交渉に応じる考えはなかった。申立内容を確認して適切に対処したい」としている。
 申立は同日受理され、両者への調査・審問の後、1年後をめどに結論が出る予定。【石川勝義】
毎日新聞 2010年3月25日 地方版
加盟店を営んでいる私も『対等な関係とは言い難い』と思いますね。セブン本部が、話し合いを拒絶し続けることは無理があるのではないかと思う。因みに私はコンビニ加盟店ユニオンには加盟していないが、セブン本部は、加盟店を独立した事業者として対等な立場であると言うのであれば、ユニオンと「話し合いの場を持つ」のが普通だと思う。話し合いなど必要ないと言うことの方が労働者として扱っているとしか思えない。まあ、変な屁理屈を述べてしまったが、セブンイレブンシステム自体に、加盟店を独立した事業者であり対等な立場であるという原則!?!を無視した部分が多分にある以上、口先だけの対等云々は通用しなくなりつつあるのではないかと思う。

2010年3月20日土曜日

今日は一服しつつ、セブン本部に言ってやりたいこと①

『徹底力』・・・・全国1万数千のお店、1店1店へ徹底することを求める飽くなき徹底力の追求が今日の成功を呼び込んだ。
毎週火曜日、全国のOFC(経営指導員)らを東京へ集めてCEO自らが語るOFC会議がある。

加盟当初の私は、この会議が毎週開催と聞いて本当に驚いたものでした。交通費などの諸経費でいったいどれだけの経費をかけているのか?と思うと同時に、それだけ経営者が求めるものを徹底して欲しいという徹底力を求める姿に『並々ならぬもの』があると心底驚嘆していました。

過去の成功体験に囚われるな!と、セブンの経営層は社員らへ語るそうです。賢明なお言葉だと私も思います。しかし、セブン-イレブンという大企業ともなれば組織で動いているはず。組織というものは経営トップが経営方針を語ったところで、それを具現化するルールが無ければ動けないのではないかと思う。それとも絶対君主制国家のごとく経営トップが白と言えば黒も白になってしまうような時代錯誤も甚だしい封建的企業なのでしょうか?

私から見ていると、結局のところ「過去の成功体験に囚われている」のは経営トップなのだろうと思うのです。

こんなことをセブン本部の社員は口にすることはできませんでしょうし、残念ながら、それを口にした私を魔女裁判にでもかけ火炙りしまえと言わんばかりの異常さを今のセブン-イレブンには感じます。

セブン-イレブンといえば、日本で最初のコンビニエンスストアであり、日本(世界)のコンビニの父と私が勝手に思っているCEOの存在があります。まあ、コンビニの創業者といっても良いと思います。

これだけの巨大会社ですから、私が経営する一加盟店である○○商店とはわけが違います。ちょっとした狂いが会社全体の損益ともなれば、あっという間に億単位のものになるでしょう。それだけの責任の重圧に耐えられる、任せられる人材がCEO以外には不在なのかも知れません。
これが創業者が指揮を振るう大企業の最大の弱点なのだろうと思います。創業時のトップが不在になったとたん瓦解し始めるような組織ってよくあるケースです。

ちょっとここで、私には話が大き過ぎる方向へ進み過ぎましたので、身の丈に合わせた話題へ戻したいと思います。

基本商品とか重点商品とか、現場である加盟店の私には早くて1週間前に告知されます。
常に思うことがあります・・・・・
基本商品の根拠は?誰が決めているの?何故?
重点商品を単品単位で指定する理由は?

現場であるお店の裁量権というものが全く存在していないのです。
現場であるお店は常日頃、お客様と接しています。自店のお客様の嗜好や要望を耳にすることもよくあるんです。

重点商品を単品単位で決めてくる手法を見直してみて欲しいものです。そんな手法で何が得なのでしょうか?
メーカーさんとの駆け引きもあるのであれば、明治製菓の商品のくくりでお店で選択させるとか、又は飲料という商品ジャンルのくくりで3単品までとヘッジを設けて商品はお店に選択させるとか・・・・

これを言うと、直ぐにチェーン理論を振りかざすFCをはじめとするセブン社員がいますが、私はあなた方セブンの現場社員がこれだから駄目なんだ!経営者も頭が痛いだろう!と言ってやることがあります。
何の為の地区事務所なのか?何の為のFCなのか?

いきなり個店単位で好き勝手なことをしたらお客様だって混乱する恐れがあるぐらいのことは私にだってわかりますよ。
だからこそ、FC担当エリア別とか、DOエリア別といった全国や都道府県単位でみるよりは、遥かに地元に密着した単位レベルでそうした政策が実施できるようにすれば良いだけのことだと思うのです。

セブン本部からのトップダウンに従っていれば全てが上手くいく。そうした時代は既に過去の成功体験でしかないのでは?
と思うことがよくあります。それって、巨大化した組織を維持する・守るためだけの組織の論理だけに過ぎないのでは?と思うのです。

一日でも早くボトムアップ方式の政策も実施すべきだと思います。

但し、過去に、改善提案を積極的に行っているDM(ディストリクトマネージャー)さんの話を聞くことがありましたが、今のセブンのDMクラス以上は、私が思うに、現場など見ていませんね。そう思います。まあ、100歩譲って新規出店エリアだけでしょう・・・現場を見ようとしているのは。
私なりにその理由を考えれば、本当に現場をみて提案したら評価されないからだと思うのです。上司に好まれる提案レベルということでしょう。結局、セブン本部を見て提案しているのです。自分自身のためだけにね。

またまた、話が横道に反れそうなので軌道修正したいと思います。

常にお客様と接している現場であるお店側が、お客様に喜ばれる商品を、喜ばれるサービスを付加して提供できる手法を考えて欲しいと思いますね。そうすれば『何でこれだけしか発注しないんですか?』などというレベルの低い、お客様不在の議論をすることも減少していくのだと思います。

ということで、『大本営発令・・・・』型の指示命令だけでは戦に勝てない時代に突入しているのではないかと思う今日この頃です。

2010年3月19日金曜日

セブン本部、加盟店オーナーに対し偽計を用いている疑い!?

昨日は、あくまで私個人が勝手に考えた「セブン本部側の都合」を述べさせて頂きましたが、今日は私本来の立場(加盟店オーナーとして)から述べさせて頂きたいと思います。

この業界に入って最初に感じたことは、『コンビニフランチャイズ本部である㈱セブン-イレブン・ジャパン(以後、セブン本部)は小売業で儲けているのではない!』ということです。

全国各地にあるセブン-イレブン店は確かに小売業であり、各商品やサービスを提供することで売上金や手数料を主な収入源としていますが、『フランチャイズ本部であるセブン本部の主な収入源は、各加盟店から吸い上げたロイヤリティー(チャージ)である』ということです。

さて、そこで昨日までの主な話題である『廃棄(ロス)チャージ問題』へ話しを戻させて頂きたいと思いますが、その前に今の私がセブン本部に対して強く感じていることをお話しておかなければなりません。私自身の実体験、加盟店説明会への参加から、各面接、契約内容の説明、契約の締結、集合研修、お店の開店から今日までを省みると、その気持ちは増していくばかりなのです。

それは『セブン本部は加盟店オーナーに対して偽計を用いている疑いがある』ということです。
まあ、それがどの法律に抵触するのか?加盟店契約のどの規定に違反するのか?といった具体的な問題として扱うまでに至っていないだけなのだと思います。

但し、昨年、公正取引委員会から「優越的地位の濫用」という独占禁止法違反で処分を受けることになったことからも、今後は新たな動きも出てくるのではないかと考えています。

ということで、これからちょっと穏やかではない話題に突入してしまいますが、私が偽計の疑いを抱いた根拠を廃棄(ロス)チャージ問題を通して述べていきたいと思います。

まず、「廃棄(ロス)チャージは存在しない。」という私の基本的な考えについて説明をしてから臨みたいと思います。

実を言うと私は加盟店契約締結時に、この問題が裁判で争われていることを知っていました。その上で、仕入原価から廃棄商品原価が減じられていることについてセブン本部のリクルート担当者へ質問をしたことがあります。

残念ながらリクルート担当者からは明確な回答は頂けませんでしたが、パソコンを用いた利益シミュレーションを何度も行いながら検討した結果、『粗利益をセブン本部と加盟店で分配する』という解釈に嘘は無いと判断するに至り、契約を締結したわけです。確かに、売れた商品の粗利益を分配する形にはなっています。と、同時に、最初に偽計の疑いを抱いた時期でもありました。

ですから、廃棄(ロス)からチャージを取っているとセブン本部を攻撃したところで前に進むことはできないと考え廃棄(ロス)チャージの存在を否定しているのです。

ここで繰り返しになりますが、先日の例題をもとに廃棄(ロス)チャージを否定する理由を述べさせて頂きたいと思います。否定するというよりは、今はそれを言わないでおくと言った方が正確かと思います。

原価70円、売価100円、粗利30円のリンゴを10個仕入れて7個を販売、3個が売れ残り廃棄処分したケースです。

●普通に考えた場合・・・
売上700円 - 仕入原価700円 =粗利0円。

●セブン-イレブン加盟店の場合・・・
売上700円 - (仕入原価700円 - 廃棄原価210円) = 粗利210円

何れにせよ、リンゴは7個が売れているわけです。7個が売れたので粗利は210円です。
 確かに「粗利分配方式」に嘘はありません。セブン本部にしてみれば廃棄なんて全く関係ないし
あくまで売れた商品から得た粗利からロイヤリティー(チャージ)をとっているわけです。

(参考までに)
売れ残って売上に至っていない3個のリンゴは、 廃棄になろうが在庫保管だろうが、それは加盟店の責任負担ですからセブン本部は一切関知しません。ですから、●普通に考えた場合』のように、それらを考慮した結果の粗利0円は認めていないわけです。セブン本部にしてみればそれらを考慮して粗利益0円とすることは、廃棄や売れ残り在庫をセブン本部が負担することに繋がるからです。

さて、ではどこに偽計の疑いがあるのか?についてですが、小売業として商品を販売し利益を得ようとするならば、その利益構造については誰もが『●普通に考えた場合』を想定するはずです。

にも関わらず、セブン本部は、『●セブン-イレブン加盟店の場合』のような特殊な形態であることを『仕入は現場である加盟店の責任』だとか、『廃棄商品原価は加盟店の経費負担』、『荒利分配方式』といった説明で対応することで、その特殊性について具体的に判りやすく明確に説明することを怠たっているばかりでなく、組織的に説明を避けている勘が拭えません。

私が契約した場合などはその最たるもので、あえて私がリクルート担当者へ質問をしているにも関わらず、『馬鹿ですよ!そんな裁判に訴えるなんて!絶対にセブンは負けません。大丈夫です。』と呆れた回答しか返って来ませんでした。当然のこと、粗利分配方式の根拠となる「粗利」の算出方法についての特殊性を説明するなど一切ありませんでした。

ということで、「セブン本部が詐術を用いて加盟店オーナーから搾取している。」と過激な批判をする加盟店オーナーさんも出てくるわけです。(インターネットでの書き込み記事等より)また、オーナーさんばかりでなく会計士や大学教授にもそうした批判を口にする人が出てきているのです。

また、セブン本部は『荒利』という用語を用います。辞書で引いても出ていません。一般的には『粗利』であるはずです。この用語の使い方が違うことも偽計の疑いを抱かざるを得ないことを認識しておく必要があると考えます。

最悪、裁判で争うことになり、形勢不利となるや否や、『セブン-イレブンの粗利荒利であって粗利ではありません。』などといった呆れた抗弁で、特殊会計を説明しようとするかも知れません。

長くなりましたので、今日はここまでにしようと思います。『セブン本部の加盟店オーナーらに対する偽計の疑い』については、次回も引き続き述べて行きたいと思います。

2010年3月18日木曜日

フランチャイズ契約なんだということを忘れていませんか?!その①

 『フランチャイズ契約なんだということを忘れていませんか?』

お互いに相手の立場や都合というものを理解することは必要だと思います。理解するということは、相手の言い分を全て受け入れるとか、言う通りにするということではないと思います。

何故、相手がそのようなことを言うのか?行動するのか?ということを理解しようと努力を怠らない人は、今後の自分の考えや行動が建設的なものであろうとするはずです。人間、一人では生きて行けないのですから。

そういう意味において、お互い利害対立だけがクローズアップされ、相手を打ち負かす?言い負かす?ことだけに終始するようでは駄目なんだと思うのです。

ということで、今日は、私が勝手に考えているセブンイレブン側の都合というものをお話してみようかと思います。

廃棄(ロス)チャージの問題で、そこからチャージを払わされていると真剣に考えている加盟店オーナーさんらは、「フランチャイズビジネス」であることを忘れてしまっているのではないか?と強く疑問を感じます。

商品を仕入れて販売するのは、現場である加盟店です。商品を仕入れる行為に対する責任』をどのようにお考えなのか?とお尋ねしたいものです。ここで言う責任とは、セブンイレブンのシステムを利用して商品を仕入れているということです。

私たち加盟店は、㈱セブン-イレブン・ジャパンとのフランチャイズ契約に基づいて商売をしているのです。商品を仕入れる行為自体も、セブンイレブンとのフランチャイズ契約があってはじめて可能になっているのです。言い換えれば、セブンイレブンのシステムを利用して商品を仕入れているのです。

もし仮に、大量の商品を仕入れて、それが加盟店側の責任により「フランチャイズビジネスにおける売上」に計上されなかった場合、加盟店が仕入原価を負担するだけで良いと思っているのでしょうか?

判りやすく言えば、仕入れた商品の横流し行為が隠匿されていた場合などです。正にセブンイレブンシステムのただ乗りですね。そして、セブン本部側は大損です。
現在のセブンイレブンシステムを構築するまでにどれほどの投資が成されてきたか?おそらく億円規模の投資が行われてきたはずです。それらを無料で悪用されるなんてことは、彼らにしてみれば悪夢以外の何ものでもないと思います。

以上から、廃棄商品原価が売上金へ転換され、それらをセブン本部と加盟店が分配する仕組みについては、『売上という成果に繋がらなかった仕入』である廃棄商品原価の一部をシステムの使用料として支払っているのだと私は考えるようにしています。

但し、これらは、私がセブンイレブンのフランチャイズに加盟したメリットが常にデメリットを凌駕していることが前提ですね。

2010年3月17日水曜日

廃棄からチャージをとっている!は大間違い。

先日は、廃棄(ロス)チャージについて書かせてもらいました。私は、廃棄(ロス)チャージなんてものは存在していないのだと考えています。そのような誤解が生じてしまっているだけなのだと思うのです。

そこで今日は、廃棄(ロス)チャージは存在しないのだということを確認してみたいと思います。また、それと同時に、私が考えている問題点について述べさせて頂きたいと思います。

ではまず、先日の例題を用いて廃棄(ロス)チャージは存在しないことを確認してみたいと思います。

●仕入原価70円のリンゴを10個仕入れて、10個全てが売れ残ってしまい廃棄処分になった場合。

①普通に考えた場合・・・・・

売上金 0 - 仕入原価 700円 = 粗利 0

加盟店は売上が0ですので、当然のこと粗利益も0です。そして仕入原価700円分が損ということになりますね。

②コンビニ(セブン-イレブン)の場合・・・・・

売上金 0 - (仕入原価 700円 - 廃棄商品原価 700円)= 粗利 0

これも①と同様で粗利益は0です。ですからチャージ(ロイヤリティー)の支払いは発生しません。そして、加盟店は廃棄商品原価700円を費用勘定へ計上し負担することになります。

以上から廃棄(ロス)チャージは存在しないのです。加盟店が負担する廃棄商品原価からもチャージが取られてるという解釈は大きな間違いだと言う事です。

※加盟店が本部へ支払うチャージ(ロイヤリティー)は、粗利にチャージ掛け率を乗じて算出した粗利額です。これは粗利分配方式という大原則に則った手法です。


さて、廃棄(ロス)チャージは存在しないことはご理解頂けたかと思いますが、私はそんなことよりももっと別の視点で問題があると考えています。それは、『仕組み』というよりは『運用』に大きな問題が存在しているということです。

運用の問題点は、フランチャイズ本部、加盟店の双方にあるのだと思います。ここからは次回に述べさせて頂きたいと思います。

2010年3月16日火曜日

ロスチャージ訴訟に見る加盟店とフランチャイズ本部の姿。

○1個70円の原価のリンゴを100円で販売する場合を例に見てみましょう。
→ということは、粗利益は30円(粗利率30%)の商売ということになります。

★10個仕入れて7個が売れ、3個が廃棄となった場合。。。。

 ●普通に考えたら。。。。。
①仕入原価は10個で700円(原価70円×10個仕入)です。・・・・・・・・・>仕入原価700円
②売上金は7個を100円で売ったので700円になりますね。・・・・・・・・・・>売上金 700円
③廃棄は3個の廃棄ですから1個の原価が70円なので・・・・・・・・・・・・・・>廃棄商品原価210円

④粗利益は!→ 売上金700円-仕入原価700円=粗利益0

7個売って損益分岐点到達といったところでしょうか。

●コンビニ(セブン-イレブン)の場合。。。。。
①同上で 仕入原価     700円。
②同上で   売上金     700円。
③同上で   廃棄商品原価210円。

④粗利益は→ ここが違ってきます。
売上金700円-(仕入原価700円-廃棄原価210円)=粗利益210円

おっと!これがコンビニ会計の特殊性?と言われる側面です。普通に考えたら売れなかった商品の原価210円を粗利へ転換できる錬金仕組みがあるのです

何が違うのかと言うと、仕入原価から廃棄になった商品の廃棄原価を除いているのです。

考え方としては、廃棄になった商品は現場である加盟店の責任ですから、最初から無かったものと捉えているのだろうと考えます。 従って仕入原価から除く・・・・。
結果、普通に考えたらのケースに比べ廃棄になった商品原価分だけ利益が水増しされたになっていますね。
実際には存在しない利益が計上されるわけで、架空利益計上?と批判している加盟店オーナーもいます。

ここで確認しておきたいことがあります。
フランチャイズ契約の根本とも言える考え方ですが、フランチャイズ本部の指導の下で各加盟店は売上を上げるわけです。そして得られた粗利益をフランチャイズ本部と加盟店で分配するという大原則があります。これを『粗利分配方式』と言います。
セブンイレブンの場合は『荒利分配方式』と書きます。粗利→荒利と表記しているんですね。
結果、本部側の取り分の粗利を加盟店はロイヤリティーとして支払っているのです。


再び話を戻します。
フランチャイズの大原則を成就させる為に架空利益計上?された粗利益210円をセブン本部と加盟店で分配することになります。
それぞれが半分ずつ分配すると仮定した場合(実際はそう単純ではない)・・・・・
210円×50%=105円がセブン本部の懐へ残りの105円は加盟店の懐へ入ることになります。
しかし、このままでは会計上問題が発生します。廃棄になった商品は実際には仕入が発生し仕入原価は支払われているのです。
机上計算で仕入原価から除いても実際の現金は動いているのですから、辻妻が合わなくなってしまいます。 

ここでもう1つの原則が重要になってきます。先ほども申し上げたとおり『廃棄になった商品の原価負担は加盟店が負う。』というものです。これにより、前述した方法で架空利益計上?した後に廃棄原価の210円を加盟店の費用勘定へ計上し負担させることになります。これで計算は合うわけです。辻妻も合うわけです。
セブン本部側にしてみれば、『廃棄商品原価を加盟店に負担してもらう為に必要な仕組み』なんでしょう。


結果、普通に考えたらの場合では、加盟店は損益分岐点到達なのですが・・・・・
コンビニ(セブン-イレブン)の場合は、廃棄原価負担210円-架空利益計上?105円で差し引き105円の赤字となるわけです。


この105円の赤字分は、架空利益計上?した為にセブン本部へ支払わざるを得なくなったロイヤリティーであり、本来は支払う必要がないものだ!と主張し且つ加盟店が負担する廃棄商品原価から算出されていることになり、フランチャイズ契約で規定されている粗利益からの徴収ではない!不当利得である。といった考えが争いの根底にあるようです。
これがいわゆる『ロスチャージ』(廃棄チャージ)ということで裁判にまで発展した問題なのです。


しかし、裁判ではあくまでフランチャイズ契約を締結する際の説明があったか無いかが争点となり、こうした争いの根底については何らジャッジされていません。故にこの問題は加盟店とセブン本部との間に横たわる火薬庫として多様な形で今後とも存在し続けるのだろうと思います。

私の説明でどこまでご理解頂けたか自信がありませんが、因みにこの廃棄商品原価の負担額ですが、一店舗あたり年平均額が500万に上ると言われています。


※ロイヤリティー(ロイヤルティー)=チャージ
  →加盟店がフランチャイズ本部へ支払う「みかじめ料」と理解して頂いてよろしいと思います。

またまたずい分と長くなってしまいましたので、これについての私個人の考えや、人に伝えたいことを次回に語りたいと思います。


 
 


 

2010年3月13日土曜日

ロスチャージ?廃棄にチャージが掛かっている?は大きな誤解!!!

 何年か前に、セブン加盟店主がセブン本部を裁判で訴えた民事事件で『ロスチャージ訴訟』というものがありました。私の記憶では地裁は本部側勝訴、高裁では加盟店側勝訴、最高裁で事実上の本部側勝訴となった件です。

私の結論から申し上げると、これは本部側の主張が正しいのだろうと思うのです。但し、フランチャイズの仕組みの中で、フランチャイズ契約を履行せしめる過程でこのような誤解が生じやすい現状があるのだと思います。

『仕入た商品が売れ残り、又は万引き等の要因にて売上にならず、廃棄処分若しくは紛失した場合の責任負担は、現場である加盟店が負う。』


 更に具体的に言うと、売れ残り等の理由により廃棄処分される商品を『廃棄商品』。万引きや内引きなどの不正行為による紛失を『品減り』と言い、それらは全て加盟店側の責任となります。


このような約束事はセブン本部と加盟店の双方が納得して契約を締結しているはずです。仮に、この重大な約束事を明確にせず、本部側が詐術を用いて加盟店候補者を欺いて、加盟店契約を締結せしめていたというのであれば大問題ですが、私の知る限りにおいては、そのようなことは全く無いと確信しています。

また、廃棄商品の責任負担は、現場である加盟店がその責任を負うという考え方も合理的であると思うし、それらについて一部分でも本部側の責任を問うこととなれば、加盟店側の不正を誘発する悪しきシステムに成り下がるだろうと危惧します。

さて、こうして「加盟店側が負担することが合理的であり正しいこと」だと思われる廃棄商品や品減りの加盟店負担を会計上どのように表現し具現化するのか?
ロスチャージ訴訟はその点で『大きな誤解』が生じた結果の不幸な出来事であると私は考えています。

更に、一部の加盟店を感情的な本部批判に走らせる一因として、『廃棄商品は加盟店負担である』という仕組みを本部側が自分たちのチャージ収入を増やすために必要以上に利用する・・・・悪用しているのでは?と思える行為があるのも事実だと思います。

大方の加盟店オーナーらは、セブンイレブンという大企業を信用し安心して商売に傾注しているのですが、一部のFCらセブン本部社員の軽率な言動が加盟店オーナーらの不信感をかい、こうした大きな誤解を実しやかに口にするような土壌を生んでしまっている一面もあるのではないかと思います。

だいぶ長くなってしまいましたので今日はここらへんで終わりたいと思います。次回は、ロスチャージというものが何をさしているのか?それらについて大きな誤解を生む要因となった会計システムについて、もっと具体的に突っ込んでお話をしてみたいと思います。

2010年3月10日水曜日

売上が一番大切なんです・・・。

『商いをして生計を立てていくには、売上を増やしていくことが大切なんです。』

セブン-イレブンに加盟して最初の頃に、頻繁に耳にしたフレーズです。また、こうした主張に反対する人はいないだろうと思います。

コンビ二を始めて売上を上げよう!その為に沢山の商品を売ろう!だから売ろうと思う商品を沢山仕入れよう!ということになるんだろうと思います。経営指導員のOFC(以後FCと表記します。)も大体このような内容の指導?提案?をしてくるはずです。オーナーになって最初の内は、個人差こそはあれ、こうしたFCの指導のような提案に対して疑念や疑問を抱くことは少ないのではないかと思います。私の実体験からすれば、疑念や疑問を抱く余裕も無いと言ったほうが正確かも知れません。

私は、こうした教科書通りの方程式は、知識(このレベルでは常識と捉えるべき)として知っておけば良いだけなんだと思います。ただ、実際は?というと、そう単純ではないんだと思います。
お店を『経営』しなければならないオーナーは、経数管理必要になってきます。基本的には、少ない投資で最大限のリターンを得られるようにする必要があります。売上を上げる為に底無しの投資を行うなどできませんし、ましてやどんぶり勘定では、いくら売上が上がろうが逆ザヤ・費用倒れに陥る危険性が増すばかりだと思います。

ということで、セブンのFCらは、売上を上げる為に加盟店に何を求めてくるのか?というと『投資』を求めてきます。
販促用のチラシを発注して下さいとか、今回の新規商品は売れますから沢山発注をして棚一段に大きく展開して行きましょう・・・と言った具合にです。

私から一言、ざっくりと言わせていただければ、『セブン-イレブンシステム』は、オーナの売上金、又は利益を上手に次の投資へ回せるように構築された仕組みであるということです。それを確実にさせる為に、日々FCらは活動しているといった側面があると思います。

さて、その結果、集客が向上し、売上が上がり、オーナー利益が増えてくれるのであれば喜ばしいのですが、現実は厳しいもので、そう単純に成功を手にさせてはくれません。

利益が出た!月度利益80万だ!100万だ!と、そんな数値を目にすれば、開いてて良かったセブンイレブンではないですが、『やっててよかったセブン加盟店!』と感激するオーナーさんが多いのではないかと思います。それはそれで大変喜ばしいことなんですが、え?こんなに利益が出ているのに・・・何故?手元に現金が無いのだろう?というオーナーさんが大変多いのも現状なのです。

続きは後日にと思います。

2010年3月8日月曜日

経営指導員のOFC(オフィシャルフィールドカウンセラー)って・・・。

まあ、残念ですが『経営指導』という言葉は当たらないんだろうと思う。
 
私から言わせれば「メッセンジャー」かな?ちょっと馬鹿にした言い方になってしまうが『伝書鳩』でもいいかな。

セブン本部側の意志を加盟店オーナーらへ伝える行為が重要視されているということなんでしょう。彼等OFCに求められていることは、セブン本部の政策を加盟店という現場へ迅速に反映させること。それが加盟店に対する経営指導であると捉えられているようです。担当のOFCらが度々、自慢気に口にする『徹底力』が重要視されているようですね。

結果、どの商品をどれだけ発注して沢山売りましょうよ!といった「どこかの問屋のセールスマン」のような斡旋行為が大方となります。私がセブンイレブンチェーンに加盟して非常に残念に思っているのが、このOFCらのレベルの低さです。
但し、OFCという職責に求めるものが『私が勝手に想像していた経営指導』ではなかったことを考慮すれば、それはそれで納得できるものではありますが。。。

セブンイレブンは、全国1万2千を超える巨大チェーンです。東京のセブンイレブン本社による中央集権体制で動いているチェーンです。ですから彼らOFCに求められるものは、本部側の考えや意向、立案された政策を現場へ『徹底』させる強力な『徹底力』媒介者としての活動です。

ですから、口うるさい喧しいオーナーに対しては、丁寧に下手に出て、まずはお願いという手法から入るOFCがいたと思いきや、その逆で、お人好しで腰の低いオーナーさんには、上から目線で「ご公儀からのご口上を申し伝える・・・・」ような手法で、後々になって加盟店オーナーがセブン本部へ不信感や反感、不満を増幅させる最大の要因になっているケース少なくないようです。

本部側の意向や政策を現場へ徹底させることがOFCの主たる目的であるはずなんでしょうけど、現場が本部側への反感や不満、不信感を増幅させる最大の原因になっているのもOFCだと私は考えています。
また、OFCの言う提案を聞いてばかりいると、何故か『利益は出ない』ということも知っておいて欲しいと思います。

  このOFCについてはまた書かせてもらうつもりです。全国で数千人規模で存在しているのがOFCです。色々な人がいます。

2010年3月7日日曜日

コンビニ経営の成否は?

コンビニ経営の成否なんだけど「何が一番重要?」と聞かれたら・・・
やはり『立地』なんだろうと思います。

数字に強いとか、人を使う能力に長けているとか、売り場展開が上手だとか、品揃えが上手だとか・・・
あげたらきりがないと思いますが、『立地』が最も重要なのだろうと思います。

どんなに頑張って(知恵を絞り汗をかいて)も・・・
どんなに宣伝(お金をかけて投資)しても・・・
『立地』という要素が大きく影響してきます。

商売やビジネスでは、限られた投資で最大限の利益を生み出すことが求められると考えます。

やはり『立地』は重要なんだと思います。

そこで、好立地なお店で商売をしようと誰もが考えるわけですが、理想的で確実に最高な立地なんてものがあれば誰も苦労はしないわけです。また、開店当初は好立地であったのが、新しく道路が出来たり、近くの工場が閉鎖になったりと、外部環境の変化から立地環境が著しく悪化してしまう場合もあります。

さて、お店の売上などに影響をする立地』なんですが、どれ位の影響があるかと言うと、約8割~9割の影響があるかと考えています。

8割から9割・・・大きいですよね。集客や売上に絶大な影響を及ぶすのが『立地』なんだろうと思います。
但し、先ほども言いましたが、立地環境というものは永遠にそれが維持される保障はないのです。
結局のところ、『自分がどんな商売をしたいのか?』が一番重要になってくるのではないかと思います。そして妥協することも求められてくると思います。


私の場合は、集客が極度に低迷することは無いであろうロードサイドのお店を選びました。
腕時計と睨めっこしながら・・・
①5分間に何台の車が行き来するか?
②渋滞はあるのか否か?
③車の平均速度はどのくらいなのか?
④反対車線からの取り込みは可能か否か?
などなど・・・・
これらを検討した結果、極端に集客が悪くなって倒産する危険性は回避できそうだと考え決めただけでしたね。
また、集客に悪影響を及ぼす恐れがあるマイナス要因が1つだけありましたが、これは妥協しました。背後商圏が狭いということだったのですが、その当時は、前からの取り込みで何とかなると考えていましたから。。。。